激動の高校生活② 部活を辞めてから受験まで
剣道部を辞めてから
やめるとやはり気まずい。同級生から理由を聞かれるだけなら適当に誤魔化せばいいが、先輩や顧問に会うのがとても気まずかった。
また、今まで忙しくも充実していた(?)毎日にぽっかり穴が空いてしまった。みんなが部活で頑張っているのを横目でみながら帰っていく自分に虚無感を感じていた。
帰宅部の人たちとも一時期つるんでいたがウマが合わず、一人で帰ることが多くなった。クラスには普通に友達がいるが、Aの影響で友達からのからかいが多くなった気がする。部活を辞めた負け犬という肩書きがあるため、みんないじりやすかっただろう。
地獄の高校2年生
2年になり、受験の色が出始めてきた。
そんな2年生のクラス替えで、Aとは別のクラスになった。クラス替えで新しい友達も色々できたが、今まで仲良くしていた友達がAの影響で僕をいじめるようになっていた。
夏には修学旅行で沖縄に行った。高校生活では中学とは比にならないほどいじられるようになったため、修学旅行ではあまりいい思い出がない。
新しく塾に行くようになり、徐々に成績が上がってきたところで、高校時代最大の嫌なことが起きたのは文化祭だった。
高校最大の地獄
僕の高校は、2年生までしか活動できない。高校最後の文化祭では屋台をやることになっている。
文化祭準備期間にその事件は起きた。
やはり文化祭の前ということで、多くの学生のテンションは爆上がりだった。そこで僕へのいじりも爆上げになっていた。
なんと、髪の毛を切られたのだ。AとAの仲のいい友達が協力して髪の毛を切ってきた。2回切られたのだが、1回目はAの仲のいい友達が僕を押さえ込み、Aが切った。そこでキレるべきだったが、ヘラヘラしてしまったのだ。そして2回目、屋台の土台ができたところで記念撮影をとる時、後ろからAの仲のいい友達が切ってきた。そこで僕の中で張り詰めていた糸が切れた。殴りたかった。しかし、ここで殴ってしまったらこいつらと同じになってしまう。ならばせめてこいつらの人生をめちゃくちゃにしてやろう。
そいつらは学校の推薦を狙っていた。それだ。
そこで僕は先生にチクった。すると案の定そいつらは職員室に連れて行かれた。当然だろう。文化祭はもちろん出られなくなり、停学処分を食らった。
しかし、その飛び火は僕にもかかってきた。もともと部活に入っていなく、友達が少なかった僕は文化祭で一緒に回る友達がいなかった。それに、髪の毛を切られた僕を擁護する人はほとんどおらず、AとAの仲のいい友達はスクールカーストでも上位にいる奴らだったため、「なんでちくったんだよ」という奴らまで現れた。悔しかった。俺が悪いことをしたのか。なんで奴らは責められず、僕だけが責められなければならないのか。
獣医への夢②
なんどもいうが、獣医はとても難しい。医学部ほどまでは行かないが枠が少なくて、何年も浪人して受かるか受からないかのレベルなのだ。それに受かる人も少なく、僕の周りには一人もいなかったため、ツイッターで獣医学科の人に積極的に話しかけた。高校時代の成績とその時の勉強法、獣医での生活や勉強量など。その頃の自分の偏差値と近い先輩もおり、その人には特にお世話になった。その人とのメッセージのやり取りは余裕で1000を超えるレベルだ。相当獣医に対する思いが強かったことがうかがえる。
高校三年生
無事3年になることができ、成績も今までとは見違えるほどよくなった。模試でも学年の上位には必ず入れるような成績にもなった。Aたちも髪の毛事件以来、ちょっかいを出すことはなくなり、徐々に高校生活の楽しさを味わい始めた。予備校にも通うようになり、一緒に通っている友達も増えるようになった。
そして夏休み、僕は毎日予備校の自習室に閉じこもり、勉強をしていたため特にいうこともなし。
そして二学期、夏休みで部活が引退になる人が増え、仲が良かった友達も僕と一緒に帰るようになっていた。なんだかんだ高校生活の中で一番楽しかったのがこの時期かもしれない。学校が終わって、飯を食い、公園で一緒に遊び、夜まで自習室に閉じこもり勉強する。息抜きをしながら勉強することで成績もどんどん上がって行った。
そして
運命のセンター試験。と言いたいが、センター試験は受けなかった。僕はセンター試験が苦手だった。センター模試を受けても成績が全くと行っていいほど上がらず、対策しても無駄だと悟った僕はセンター試験の対策を一切せずに当日も朝から自習室に閉じこもって勉強した。
運命の受験
2月に入り、受験本番期間になった。試験の雰囲気を知るために受けたFラン以外は、獣医学科の試験しか受からなかった。また、諸事情により、日本獣医生命科学大学は受けず、日本大学、北里大学、麻布大学、酪農学園大学を受けた。
記憶は定かではないが、2月の1、2、3、5と結構ハードなスケジュールだった記憶がある。
試験が終わった後の感覚的には、全滅と感じた。手応えが全くなかった。部活をやめ、いじめられ、最悪だった高校生活に加えて、受験まで落ちるのか。悔しかった。
しかし、
なんと一校から合格をもらうことができた。
奇跡だった。信じられなかった。興奮が止まなかった。これで、夢だった獣医になれる。そう思っていた。。。。
続く